明けましておめでとうございます。

　村民の皆さまにおかれましては、健やかに新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。また、日頃より本村の行政運営に対しまして、数多きご理解とご協力を賜りまして心より感謝申し上げます。

昨年を振り返ってみますと、アメリカでは、１月にトランプ氏が大統領に就任し、４月にはアメリカへのすべての輸入品に一律１０％の基本関税を設定し、８月には相互関税として、日本からの輸入品に対し、１５％に設定するなど、特に自動車業界においては、現地生産へのシフトやコスト削減を強いられ、大幅な減益となり、日本経済全体に大きな影響を与えております。

また、アメリカの仲介により、令和５年１０月から続くガザ地区での戦争において、イスラエルが戦闘停止と人質解放を受け入れるなど、終結に向けた一歩を歩み始めた年でもありました。

国内においては、全国各地で林野火災が相次ぎ、甚大な被害をもたらしました。特に２月に岩手県大船渡市において発生した山林火災は、平成以降の最大規模の山林火災となりました。鎮圧までに１２日間、最終の鎮火は４１日間も時間を要し、被害は死者１名、住宅２２６棟に上りました。そして、記憶に新しい大分県佐賀関の大規模火災では、焼損範囲は半島側の住宅地と一部山林で約４万８９００平方メートルに上りました。

熊本県内においては、１１０ミリ以上の大雨を観測すると発表される記録的短時間大雨情報が１５回も発表された「令和７年８月豪雨災害」により、４名の尊い人命が失われ、住宅被害も８，３９３棟に上るなど、甚大な被害が発生しました。発災後、直ちに本村役場職員を被災地へ派遣しました。今もなお行方不明者１名、避難生活を余儀なくされております。お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、行方不明となっておられる方とそのご家族、そして被災された皆様方に心からお見舞い申し上げます。

一方、１０月には憲政史上初となる女性の首相、高市内閣が発足しました。国土交通大臣には地元選出であります金子恭之代議士が就任され、物価高対策を最優先に強い経済の実現と地方自治の発展が更に加速することを確信するものであります。

村民の皆様の栄えある話題としては、１月に打越みよさん（岩野上楠）、故濱川薫さん（湯山神揚）、７月に嶋田イサコさん（岩野里坊）、１０月には有馬幸子さん（岩野川内）の４人が満１００歳を迎えられ、長寿祝い金の贈呈を行いました。長年にわたり、家族や地域のために頑張ってこられたことに心から感謝を申し上げます。

昨年は、水上村が誕生し、１３０年という大きな節目を迎えた年でもあり、第６次水上村総合計画がスタートした年でもありました。

お正月の風物詩である箱根駅伝においては、本村で合宿を行っている青山学院大学が総合優勝を果たしました。ユニフォームに掲げられた水上村の名は、全国に広まり、ホームページのアクセスが１２０倍に増え、全国放送のテレビからも取材があり注目を集めました。引き続き水上村の認知度向上やふるさと納税の増額、さらなる関係人口につなげてまいります。

また、株式会社ハンモ水上と旧岩野小学校使用貸借契約をし、ワサビ、夏イチゴ、葉物類などの水耕栽培の工場として新たに始動し、本村の基幹産業でございます農業の一つの新しい道筋、雇用に期待しているところでございます。

昨今の物価、燃料費高騰の中、本村独自の経済対策として、第３弾となる全世帯向けの「みずかみ生活応援券」や簡易水道基本料金負担軽減対策など、村内の経済活動や生活を支える施策を早急に進めてまいります。

今年は、夏季オープン予定の旧湯山小学校でのスポーツサイエンス事業において、村民の皆様からトップアスリートまで、体力を測定、食育、睡眠を分析し、健康をキーワードに健康寿命の延伸に努めてまいります。災害からの復旧・復興、地方創生、少子化対策、農林水産業・商工業の振興対策等、今後とも、しっかりと取り組んでまいりますので、引き続き、村民の皆様のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

結びに、令和８年が平穏で、村民の皆様にとりまして、健康で幸多き年となりますようご祈念申し上げまして年頭のご挨拶と致します。

令和８年元旦

水上村長　中嶽　弘継